こんにちは。DEAN & DELUCA福岡店の東です。
春の穏やかな陽気に包まれて、時折夏のような暑さも感じる4月中旬に奥八女星野村の『高木茶園』を訪問した様子をお送りします。というのも6月に福岡店マーケットテーブルで開催する高木茶園とのコラボディナー「今宵のディナーは、新茶と共に」に向けて、奥深い星野村の新茶のことを伝え、たのしく味わっていただくためのペアリング、それぞれのお茶とお料理を広大なお茶畑を感じながらの打ち合わせが1番の目的。実際茶畑を見て、そこで育てられたお茶を飲み、お茶の魅力にどっぷりとはまってしまいましたので、皆さんにもお裾分けをさせていただきたいと思います!
その前に…
八女方面の道中にちょっと腹ごしらえということで久留米と言えばラーメン!『丸好食堂』へ。久留米を代表する食堂系老舗ラーメン店で、長年地元の人々を中心に愛され続けている名店。お昼を過ぎている時間でしたが店内は満席。郷に入っては郷に従い(笑)定番のとんこつラーメンやちゃんぽんに合わせてホルモン炒めを注文し、ビールが欲しくなるのをグッとこらえつつ、郷土ランチに満足しながら『高木茶園』へ向かいます。
星野村へ向けて細い山道を車でぐんぐんと進んでいきます。途中から点々と目立つお茶の看板が、ふと車の外を見ると、車道の横にも茶畑がみっちりと。どこからかお茶の薫りがするような… 芳ばしい空気の中、八女ではお茶が本当に身近なもので自慢の名産なんだな、なんて思っていると『高木茶園』に到着しました。
四代目当主、茶栽培家で茶師の高木暁史さんにお出迎えをしてもらいお店の中へ。以前からお付き合いをさせていただいている高木さん。ご挨拶もそこそこに、もう見知った仲でもあるのでリラックスしてお話を進めながら、目的のコラボディナーの打ち合わせをさっそくに。今回の打ち合わせは、ディナーで使用するお茶をお料理のイメージに合わせながら決めていくというもの。早速資料を元に、高木さんがアペリティフから順番に試飲の準備を進めてくれました。
イベント前ですが少しだけご紹介すると… 先ず、ご用意いただいたのは露路煎茶を水出ししたものに炭酸ガスをいれたスパークリングティー。炭酸で割るよりもしっかりとお茶の香りと旨みが残る一杯ですが、高木さんは更にご自宅から採ってきた立派で爽やかな自然な香りの山椒の葉をイン!そのほかにもかぶせ茶、氷だし玉露、そしてカカオハスク(カカオの殻)を入れたほうじ茶といったアレンジを加えたお茶など、お茶だけでも十分にたのしめてしまう贅沢なラインナップを考案していただきました。お茶だけでもこんなにたのしめて「なるほど、すごい」の連続なのに、ここにお料理のペアリングが加わったら…と考えるとワクワクが止まりません。
お茶の選定の打ち合わせが終わり、メンバーがポツリとひと言「お茶畑、見てみたいな…」
さすがの高木さん、新茶収穫間近で本当に多忙のなか茶畑を見たことがないメンバーの為にアテンドをしてくださることに。
先ず、案内してもらったのは「かぶせ茶」の畑。かぶせ茶は栽培の途中で日避けのシートを被せて日光を遮ってつくられます。日光を当てずに新芽を育てる為、茶葉の緑色が濃くなり渋みが少なく旨みを多く含むのだそう。また、お茶の栽培は日差しだけでなく、肥料・日当たり・土壌や水捌けなどでも全然出来が違ってくるとのこと。さらには同じ日差しでも北向き南向きでも全く違うんだとか。奥が深すぎる… そんな話を聞きながら次に向かったのは、シェフお待ちかねの白葉茶の畑へ。
突然変異でできた1本のお茶の木を挿し木して、クローンを増やしていった「白葉茶」 茶畑が見えた瞬間、全員が「白くて綺麗!」「さっきのと色が全然違う!」「お花畑?」などと大絶賛!!先程のかぶせ茶の葉っぱも、日に透けると黄緑に見えるところもありましたが、白葉は日に当たると本当に白く綺麗で、同じお茶なのにこんなにも違うのかと驚きました。「摘採の時期が1番白いので、なかなか一般の人でこの色の白葉茶の畑を見た人はいないと思いますよ」と高木さんが言うほど貴重な時期に貴重な茶景を見せていただき、さすがのシェフも感動。朝日が当たると余計に白く見えてこれ以上に綺麗な景色なんだそうです。
さらに向かったのは「八女本玉露」の畑。向かった先にあったのは全体を藁で覆われた茶畑。なんでも、伝統本玉露を名乗る為にはいくつもの細かいルールがあり、その一つが藁を使って遮光をして温度や湿度の管理を徹底することが大事。しかも遮光するための藁の高さまで決まっているのだとか。今はここまで手を掛けて玉露を栽培している茶園はとても少ないそうなんです。
藁をめくってもらうと、そこには今まで見てきた中で1番濃い緑色をした茶畑が!! 遮光して緑が濃くなってくるとツヤが出て、より緑が濃く見えるのだそう。白葉茶などに比べると、見た目はとてもしっかりとした強い葉っぱに見えますが触ってみると、なんということでしょう!? とっても葉っぱが柔らかい。本玉露は葉が柔らかいので、熱湯でいれると葉が焼けてしまうというデリケートなる強者。遮光をすると葉の大きさは大きくなるけど、厚みは出ずに薄くなり柔らかくなるという難しい気質。茶葉が柔らかいため機械で刈り取りができないこともあり、おばあちゃん達に大きなカゴでひとつひとつ手摘みをさせている手間のかかるヤツ。強者で難しい気質で手間のかかるヤツほど可愛い… こうしてご苦労もありながら手を掛けて伝統を継承しているからこそこんなにおいしさが詰まった滋味深いお茶ができあがるのか、私たちはこのようなこだわりも感じないまま飲んでいたのか、とイベントへの高揚感と共に伝え手として身の引き締まる思いでいっぱいになりました。海外にもたくさんのファンがいる高木さんのお茶を早く皆さんに飲んでいただきたい、そう率直に感じ帰路につきました。(帰りの車の中で、全員がペットボトルのお茶をこっそりバックに隠したことがクスっと笑える出来事です)
今回実際に奥八女星野を訪れ、『高木茶園』の銘茶に浸かり、実際に茶畑をみて茶道に触れて学ぶ。とても貴重な時間と経験をさせていただきました。皆さんに少しでもこの感動をお伝えしたいという気持ちと高木さんのお茶への熱い思いをしっかりイベントに乗せて、素敵な時間を過ごしていただけるようにメンバー一同「今宵のディナーは、新茶と共に」を準備して、迎えたいと思います。ひと足早く試食しましたが、シェフ渾身のコースメニューもどれも絶品!感動するばかりのお茶とのペアリング。ぜひ皆さまもご参加くださいませ。
https://lig.deandeluca.co.jp/events/5a71c15fb12b
そして5月の福岡店と博多店のテーマは新茶の時期に合わせて「茶」
お茶を使ったベーカリーやお料理、スイーツ、日本茶だけでなく紅茶やスパイスティーまで各国の「茶」に注目です。もちろん今回お邪魔した『高木茶園』のお茶を使ったメニューもご用意しておりますので、お近くにお立ち寄りの際はぜひご来店くださいませ。
おまけに…
シェフと合流する前に、同じ筑後地域のうきは市にあるフルーツデニッシュ専門店『kawasemi denish』にこそっと立ち寄りお買い物。ちょうどオープンの時間だったこともあり1番乗りで入店。カウンターにはとても愛らしい4種類のデニッシュが並んでいて、白餡やヨモギを使った和風のものや、チーズケーキ、チョコレートなどなど、おいしそうで可愛くて即効釘付けに!生地のサクサク感とクリームやフルーツの瑞々しさを最大限に注文が入ってから仕上げをする、4種類とも全て違う苺を使ったデニッシュなどのこだわりがいっぱい。次の季節はぶどうやシャインマスカット、梨など旬のフルーツが並びます!との情報にまた来たいね、と気持ちもキラキラと高鳴りました。