こんにちは。DEAN & DELUCA 福岡店の井本です。今年もかなり暑い日が続いておりますが、みなさまいかがお過ごしでしょうか。今月の福岡店と博多店のメンバー勉強会「学び」についてレポートをさせていただきます。
夏といえば冷たい麺!こんな季節は食欲もなくなってしまいますが…。暑い夏には素麺や蕎麦、うどんや中華麺などなど、冷たくしてツルッとひんやりとした麺料理が食べたいですよね。夏の定番である冷たい麺に欠かせない「つゆ」と、さらにそのおいしさを引き立たせる「薬味」
今回もテーブルには蕎麦と素麺と一緒に、主役のつゆと薬味がずらりと並んでいます。店頭にも様々なつゆが並んでいますが、ひとりひとりのお客様に合わせたご提案ができるようになりたい!という想いから、どの麺にどのつゆとどの薬味が合うのか、他にはどんな料理に活用できるのか、それぞれの特徴や味わいを学んでいくことに。
まず「つゆ」とは、醤油・みりん・砂糖を混ぜた「かえし」と呼ばれる調味料に、削り節からとった「だし」を入れて作られるもの。その中でも「そばつゆ」は蕎麦に特化した専用のつゆ、「めんつゆ」は素麺やうどんなど麺類全般向けにつくられたものになっています。
「そばつゆ」と「めんつゆ」の大きな違いは
① かえしに入れる出汁の分量
② かえしを作る際の醤油に対して入れるみりんと砂糖の分量
基本的にこの2点ですが、用途によって使い分けることができるのもポイントです。
そして、醤油や味噌と同じくつゆは地方によって味の違いがあるのも特徴なんです。使う醤油が濃口なのか薄口なのか、なんの出汁なのかによって味が大きく変わってきます。例えば、北海道は本醸造方式の濃口醤油+鰹節や昆布などのクセのないさっぱりしただしを合わせて。東北地方は、甘口本醸造醤油+魚の香りがしっかりとしたさば節の濃いだし。讃岐うどんが有名な四国地方は、混合の淡口醤油+煮干しのあっさりつゆ。その地方に根付いた風土や郷土料理を思い浮かべるとつゆも奥が深いな、と感じました。
そこで、学び恒例のQuestion!が。 市販つゆ購入量が1番多いのはなんと「秋田県」で、名物の「きりたんぽ鍋」に使うことが多いそうです。夏の麺だけでなく冬にはお鍋にも。1年を通して大活躍する万能調味料ですね。
続いて「薬味」について。
薬味とは、料理に少量加える香辛料やお野菜のことを指します。ねぎ、しょうが、みょうが、大葉、わさび、などなど。パッと思いつくだけでもいろいろありますが、みなさんはどんな薬味がお好きですか?
ちなみに私が好きな薬味は柚子胡椒!麺類にはもちろん、お鍋、煮物、焼き鳥、餃子、おでん、何にでも合わせて使っちゃいます。ピリッとしたアクセントがこれまたお酒がススむんですよね…。福岡の居酒屋にはだいたいテーブルに置いてあります。笑
お料理の旨みを引きたたせてくれる薬味ですが、薬味全般の主な効果
・食欲増進
・臭みを抑える
・殺菌作用で食中毒を防止する
・味変でよりおいしく引き立てる
まさにこの食欲がなくなりやすい暑い夏に嬉しい効果です。薬味を取り入れることで健康への効果はもちろん、料理に彩りを加えることで味だけでなく見た目もたのしめるようになりますよね。さまざまな働きがある薬味は積極的に食卓に取り入れていきたいと思いました。
さて、しっかり深掘りができたところでいざテイスティング!DEAN & DELUCA 福岡店で販売している商品の中からピックアップした6種類のつゆを実際に試していきます。
【テイスティングメニュー】
1. 岩手県『佐々長 老舗のつゆ』
たっぷりの鰹節で出汁をとり、長期熟成させた醤油とブレンドした4倍つゆ。鰹節をゆっくり泳がすように出汁をとることで、コク深い風味に。
2. 長崎県『チョーコー えびつゆ』
九州産干しえびの香ばしい風味の甘口のめんつゆ。本醸造丸大豆薄口醤油をベースに、えび、椎茸、昆布で風味豊かに仕上げています。
3. 愛知県『九重味醂 だしつゆ』
安永元年(1772年)創業の九重味醂。最高級本みりん「九重櫻」や有機醤油など原材料を厳選し、じっくりとねかせた「本かえし」を使用。甘さをおさえて風味よくすっきりとした後味が特徴。
4. 京都府『うね乃 京のそうめんつゆ生姜入り』
鰹、椎茸、昆布が絶妙な基本の素麺つゆに、高知県産無農薬の土生姜をすりおろしたしぼり汁を加えています。
5. 徳島県『八千代つゆ』
徳島県南部の漁師町で珍重される「赤じゃこ(ネンブツダイ)」の煮干しを使用。昆布と一緒にじっくり低温で出汁をひいています。醤油とみりんと塩は地元のものを使用。阿波和三糖も使い、化学調味料・保存料不使用。
6. 福岡県『ミツル醤油 橙ぽんず』
上品な香りと爽やかな酸味の橙果汁を30%以上使用。醤油、本味醂、純米酢を合わせ、仕上げにたっぷりの昆布と鰹節を漬け込んでいます。
つゆをそのまま飲み比べたあとは、ねぎ、ごま、ラー油、柚子胡椒、しょうがなどの薬味を合わせて味変させながら食べ比べ。つゆは飲み比べることで、醤油のコクが効いているもの、出汁がしっかりしているもの、砂糖の甘さが強いもの、それぞれ全く違った味わいに驚き。商品によっては、使用する原材料にもこだわりがあり、つくり手の想いもしっかりと感じることができました。
私は、つゆは夏の麺でしかほとんど使ったことがなく、毎回1本使いきれず… ということが多かったのですが、みんなで試しながらこれはこういう料理にも使えそうだよね!といろいろなアイデアが飛び交い、さっそく実践してみたい!と思わせる活用法もたくさん。
「これは出汁の味わいがしっかりしてるから、香ばしい蕎麦に合うよね」「これは甘さがあるから親子丼とか肉じゃがにも使ってみたい」「こっちはさっぱりとしゃぶしゃぶにいいかも…」など様々な意見で盛り上がり、たのしく学びながらつゆの世界を感じることができました。
なるほど、そうやって活用していけば1本使いきれる!と私もみんなの意見をメモメモ。「ぽん酢にはオリーブオイルを合わせてドレッシングにしたらおいしいかも」「えびつゆにラー油を合わせてピリ辛にするのも」「炊き込みご飯にも使える」など新たな発見もあり。もっと他にないかな、とさらに追求したい気持ちが高まり今回も充実した勉強会となりました。
麺とつゆ、薬味のセットは夏の贈りものや帰省土産にもぴったりなので、今回学んだアレンジ方法も一緒にお客様へご提案していきたいと思います。
みなさんもお気に入りのつゆや、ご当地の薬味の活用法などあればぜひぜひ教えてください!
麺と合わせるだけじゃないつゆの魅力を最大限に活かしながら生活に取り入れて、暑い夏の食卓をたのしんでいきましょう。
おまけ
福岡店でも大人気、レストランのメニューやデリにも隠し味として大活躍している長崎県「チョーコー 焼きあごだし うすいろ」のつゆでつくるとうもろこしご飯は、簡単です!食べるときは、私の大好きな柚子胡椒を少しつけて… つゆの風味と芳ばしさ、バターのコクとピリッと柚子の爽やかな香りが夏にもってこいの炊き込みご飯です。
「チョーコー 焼きあごだし うすいろ」を使ったとうもろこしご飯のレシピ
https://www.deandeluca.co.jp/shop/g/g4974507582177/
ぜひお試しください。