立春が過ぎたとはいえ、雪もちらつきまだまだ寒い日が続きます。そんな日の食卓はやっぱり鍋。立ち上る湯気に、ほっと心も体も緩んで思わず笑顔。寒い冬だからこそ感じられる幸せを、この冬新登場のクッキングソース、「薬膳チゲ」で作った鍋で満喫してみませんか。
鍋、しかも薬膳チゲ鍋に合うワインを探すのはなかなかおもしろい体験でした。それぞれのワインの特徴がうまく融合したペアリングをご紹介します。
今回の主役、薬膳チゲは、DEAN & DELUCAで人気のシリーズ「世界の鍋」コレクションに仲間入りした鍋の素です。水を加えて具材を煮込むだけで本場の味わい。韓国の万能調味料「ヤンニョム」とコチュジャンをベースに、なつめ・龍眼、甘草・クコの実などの生薬を合わせました。ヤンニョム的な甘辛さの中にしっかりと薬膳の香りを感じ、辛さは控えめ。食べ進めていくにつれて本当に体の内側からぽかぽかにあたたまります。おすすめの具材はあさり、豚肉とのことでしたが今回は鶏肉と牡蠣をメインにしました。
メニュー|薬膳チゲ鍋
【食材】
「クッキングソース 薬膳チゲ」1缶、水200ml、牡蠣6個、鶏もも肉200g、ニラ100g、えのき茸100g(1/2袋)、白菜50g、木綿豆腐1丁
【つくり方】
1. 野菜を食べやすい大きさに切る。
2. 鍋に「クッキングソース 薬膳チゲ」と水を入れかき混ぜて火にかける。
3. 2に鶏肉を入れてある程度火が通るまで煮込み、野菜、豆腐、牡蠣を加えて具材に火が通ったらできあがり。好みでコチュジャンペースト、醤油をちょっと足して味を整える。
マリアージュ①
薬膳チゲ鍋×ペット・ナット
ワイン|ヴィーノ・ヴォルタ/メトード・アンセストラル・グルナッシュ
(産地:オーストリア、西オーストラリア州 品種:グルナッシュ)
ペット・ナットとは、フランス語ではペティアン・ナチュール、と呼ばれる微発泡のスパークリングワイン。糖分と酵母を加えて二次発酵をさせるスパークリングワインと違う点は、アルコール発酵の途中のワインを瓶に詰めて残りの発酵を瓶内で行う点です。何も加えず多くの場合濾過をしないので、濁りがあり澱からくる旨味もたのしめます。今回ご紹介するペット・ナットも液体に溶け込んだ自然な泡立ちとフルーティな果実味、マイルドな舌触りが特徴。チゲの辛さに旨味を伴ったドライな飲み口と、シードルやアメリカンチェリーのような果実感が重なり合います。泡立ちもやさしいので辛さを刺激的なものにする事なく、まるく包み込みます。スタートから締めまでこれ一本でたのしめますが、特にチゲの旨辛い汁を吸った鶏肉との相性が最高です。
マリアージュ②
薬膳チゲ鍋×オレンジワイン
ワイン|ギウアーニ/ルカツティリ クヴェヴリ
(産地:ジョージア、カヘチ地方 品種:ルカツティリ)
紀元前6000年頃からワイン造りがなされていると言われるジョージアから、滋味深い系オレンジワインをチョイス。クヴェヴリと呼ばれる壺で醸造される本格的なオレンジワインです。香りは控えめ、乾燥したハーブ、キンカン、枇杷のようなニュアンス。安心するような滋味深さがまさに薬膳の風味にベストマッチ。ワインの主張がそこまで強くないのにちゃんと旨味があるので、薬膳の香りをたのしみながら素材を味わいたい鍋にはもってこいです。特に海鮮の出汁と、キノコの食感と深みに寄り添うペアリングとなりました。
マリアージュ③
薬膳チゲ鍋×ニューカリフォルニア赤ワイン
ワイン|ウインドチェイサー/グルナッシュ
(産地:アメリカ、カリフォルニア 品種:グルナッシュ)
カリフォルニアのバークレーに醸造所を構える、都心型ワイナリー。有機栽培の畑のブドウを手摘みで収穫、造り手の介入、SO2の使用も最小限にとどめています。淡い色合いからは想像できないほど風味豊かでなめらか。しっかり熟したラズベリーやブルーベリーの香り、タンニンはマイルド、素朴なのに透明感があって最後に少し甘さを感じます。繊細な薬膳の風味には、タンニンや果実味が前面にでたような主張の強い赤ワインよりも、淡くて素朴なじんわり系の方が食材の味わいや風味を引き立ててくれます。ワインが持つ余韻の甘さが、鍋の旨辛出汁にプラスされるステキなマリアージュとなりました。
今回は出汁に豊富に使われている薬膳の風味をたのしむ事に焦点をあててみました。
ワインを合わせる時は、旨味じんわり・ほどほどの酸味・タンニンは少な目で選んでみてくださいね。
薬膳チゲ鍋って普通のチゲ鍋より難しいのかな・・・と思われる方もいらっしゃるかもしれませんが、一度食べたら本当にクセになります。具材を変えて色々試してみたくなりますよ。是非お試しくださいね!