熊本はうまかもんがこぎぁんある!
こんにちは。DEAN & DELUCA 博多店の髙森です。
福岡店と博多店では、毎月シーズンに合ったテーマを決めて九州のつくり手さんのこだわりの食材を使ったお料理、その土地の歴史や伝統的な加工品を地域性のあるストーリーと一緒にお伝えするという企画イベントを行っています。2月のテーマは、なんと!? 私の生まれ故郷「熊本」と聞いて興奮!「熊本のことなら任せちはいよ~」と10年に1度の寒波でこんなに雪が降るか!という寒空の中、シェフたちと一緒に熊本の各生産地を訪れました。
まず、向かったのは玉名市のトマト農家『蘇鉄園芸』へ。
江戸時代、熊本市から北九州市に続く豊前街道として栄えた山鹿市。現在も当時の面影を残したノスタルジックな町並みの中に重厚な門構えの『千代の園酒造』があります。はじまりが米問屋だったこともあり、創業から原料となる米に格別なこだわりを持ち酒造米を進化させ、時代に即したこだわりの精米の工程があるのだと凄すぎてなんだかハテナ…。手作業時代に活躍した貴重な道具をみせていただき、飲み手の心をとらえる酒造りの歴史を底冷えと共に痛感してしまいました。『千代の園酒造』といえば純米酒だけでなく、DEAN & DELUCA 九州マーケットでもお馴染みの「赤酒」も有名です。実はこの赤酒、熊本の家庭には欠かせない古き良き特産品。私の実家でも調味料として当たり前に常備していました。赤酒の甘い香りは、幼い頃に口をつけたお屠蘇の思い出を呼び起こしてくれます。
熊本に伝わる最も古い型の清酒の特徴を残す赤褐色のお酒。熊本ではお正月のお屠蘇として欠かせません。甘く濃い味わいで、みりんや料理酒の代用ができる優れもの。微アルカリ性である赤酒は、素材のタンパク質を固める力が弱いという性質があり、肉や魚がふっくらおいしく仕上がるのが特徴。素材の臭みを消し、冷めてもテリやツヤが落ちにくいという性質があるので煮物や煮魚に使われます。
肥後特産赤酒 720ml ¥918 (税抜¥850)
※福岡店、博多店のみのお取り扱いです。
おいしそうなお酒の試飲を我慢しながら、次へ向かったのは合志市にある『青紫蘇農場』へ。
広大な敷地に何棟もあるハウス。なんということでしょう!奥まで続く緑一面のじゅうたん。ハウスに入った瞬間にマスクを突き抜ける大葉の爽やかで瑞々しい香り。『青紫蘇農場』では、こだわった土づくりとミネラル豊富な地下水でハリがある香り高い青紫蘇を育てています。「一株の一番先の若い葉だけを摘み取るから、白菜一個植えるより手間がかかってコスパが悪いんですよ」と話しつつ「大葉には刺身のツマや薬味としての脇役だけじゃない、大葉の持つ機能性を発揮・追及すれば無限に可能性はあるんです」と。
今回シェフが考案した大葉のサンドイッチにとても興味を持ってくれ「DEAN & DELUCAで大葉のお料理を手に取られたお客様が、際立つ大葉の存在感に食材の魅力を感じて、様々な料理にアレンジしてもらえたら…」と語ってくださった姿がとても印象的でした。
極寒の中、土に埋まっているごぼうを引き抜いてくれました…が、根が張って抜けません。
地中深く伸びるごぼうは、ごぼう専用のトラクターで収穫されているそうです。
近藤さんの泥付きごぼうは香りが強く歯ごたえもよく、真面目にごぼう作りに取り組まれている近藤さんの誠実さが味に表れているようです。では、寒さも増してきて高速道路が通行止めになりそうなので…今日はこの辺で。
2月の福岡店と博多店では、そんな熊本のつくり手さんの情熱がたっぷりの食材を使ったお料理やベーカリー、肥後もっこすな職人が丹精込めて生み出した加工品が並んでいます。今回、訪ねたどのつくり手さんも嬉しそうに笑顔でこだわりや食材に対する熱い思いを説明してくださいました。私たちは伝え手としてその思いをしっかり受け止め、より一層商品を大切に、心を込めてお客様へお届けしたいと改めて思いました。
今回は大雪で阿蘇地方へは訪ねることができませんでしたが、行きたい所はまだまだあり、周りきれないほど魅力が詰まった「熊本」。2月は福岡店と博多店で「HIGO JOURNEY」をギュッとたのしく味わえます。ぜひ来てはいよ~!
おまけに…
熊本は人里離れた山間などにおいしいパン屋さんがたくさん。その中でも今回は『konatsumugi』という菊池市にある可愛らしいお店に寄り道しました。ハード系から菓子パンまでとにかく生地の旨みがすごい。芳ばしく硬すぎず絶妙なカリッと感、我慢しきれずに「めんたいフランス」にかぶりつきました。たいぎゃ、弾けるたい!熊本にお越しの際はぜひ行かれてみてください。